SyntaxHighlighter

2012年2月19日日曜日

デブサミ 2012 2日目

デブサミ 2012 2日目に行ってきました。

1日目に続き、自分用のメモとして。

<自分が聞いたセッション>
・若手~中堅まで幅広く
 ・【17-B-5】アジャイルマニフェスト ディケイド

・チームリーダ以上向け
 ・【17-C-2】仕事のバトン、渡っていますか? - プロジェクト管理におけるコミュニケーション基盤作り
 ・【17-A-4】Scrumで組織改革

・その他
 ・【17-B-7】ソーシャルコーディングの世界
 ・【17-B-6】Building scalable web apps
 ・【17-A-3】スマートフォンにおけるHTML5実装の最先端


<セッションについて>
2日目は、GREEさんではなく、DeNAさんが多かった。
そのほかは、1日目よりは雑多(ノンジャンル)な感じが多かった気がする。


<感想>
・【17-C-2】仕事のバトン、渡っていますか? - プロジェクト管理におけるコミュニケーション基盤作り
少し遅刻して聴講。
プロジェクト管理というより、JIRAの話と絡めて、課題管理ツールの話だった気がする。
 
顧客と一緒にJIRAなどのツールを使えるのはいいなぁ。
もちろん顧客からの要望とかQAとかは社内でも管理しているところが多いと思うけど、消しこみとか管理とか正直二度手間なときもあるし。
プロジェクトを開始するときにそういう風土をもてるならより顧客と一体になってできそう。

セッションの中で、時間管理重要というのがあった。
課題管理ツールで、時間管理をするというのではなくて、別のツール(WBSやExcel)などで時間管理をして、その枠内(タイムボックス)で課題管理ツールを使うことのがよいらしい。
このあたりはその通りだと思う。

僕はTracを良く使うんだけれども、基本的にはWBSとは関連させてない。
スケジュール管理はMS-ProjectとかExcelで割り切って使っている。というか1:1になることが少ない、粒度が合わない。
スケジュール管理というか、バグや修正など、決まった1つの事象についてのトラッキングにやっぱり向いてるんだと思う。
リリースのときのタギングとか関連付けにも使えるので、課題管理ツールはやっぱりそういうものに使うのがいい。


起票ルールについて、「気遣い(言葉遣いを丁寧に)」が重要というのはすごくすっと入った。
バグにぶちあたってイライラすることもあるときに、(個人を)非難するような書き方になったり、気分を害す書き方になっていることもあって、
そういうときは(仕事とはいえ)コミュニケーションがうまくいかず、非協力的な態度をとったり、とられたりするということもあったなぁと。
そういうのに時間をとられるのはやっぱりもったいない。


浸透をいかにさせるか、というのはすごく共感できて、Tracを使うようにしたときも最初はなかなか使ってくれなかった。
使い方に手間取ったりすると嫌がられる。
なので、一緒に操作したり説明したり、という地味な対応が待っている。

導入する自分と、導入しなければいけないその人にとって、メリットや知識や思いに乖離があって、そうなる。
課題管理ツールって、ともすれば別の運用で何とかなる場合というものも多いので、そうなる。
そこで以下に一緒に動いて障壁を取り除けるかってのは大事。

昨日のデブサミの自分戦略の部分で、アウトプットを広げるというフレーズがあったけど、
自分のいいと思っているものを相手に浸透させていくというのもアウトプットを広げるという一つなのかも。
浸透させられないというのは、そこへの取り組みが足りてないってことか。


・【17-B-5】アジャイルマニフェスト ディケイド
角谷さんのプレゼンは初めて拝聴させてもらったけど、なにこれおもしろい。
ご自身でも言ってるとおり直接は役に立たないんだろうけど、一緒に考えさせられる講演だった。

アジャイル(本来は形容詞)やパターンなどの呼び方が先行していて、手法や名前に囚われてはいけないとのこと。
プランニングポーカーやってる、朝会やってる=アジャイルではない。

広めたりするときは名前がついてるほうがいいけど、それが実際に自分たちの状況において適用するときにあうかどうかはわからない。

クラウドとか、ビッグデータとかアジャイルとか、確かに世の中に認知させるためには名前が必要だけど、それが自分のコンテキストの中で有効かどうかは自分自身にしかわからない。
あるところでは有効であった手法でも自分にとっては、前提や制約条件が違ってそのままハマるわけではない。

世の中の色々なプロジェクトから類似の問題は抽出できて、パターン化することはできる。
自分が解決したいものがそのパターンに当てはまったとしても、同じ手法が通じるとは限らない。

たぶん、自分(たち)自身の問題として真剣に解決するためにどうすればいいか、価値を提供できるにはどうすればいいか、というのを考え続けていかなければいけないんだと思う。


プレゼン資料みただけではわけわからないので、話と一緒になって聞くというライブ感は大事だなぁ。
頭の中で組み立てられているストーリーとスライドが一体になって展開されたときの爆発感は見ててわくわくする。

あと、講演終わってから、たまたま生matzを近くで見かけて、こっそり、おー!ってなってた。(笑)


・【17-B-6】Building scalable web apps
herokuの中の人が来日してのお話。

全編英語でお送りされました。
(自分のリスニング力の低さに)泣きそう。

スライドにちらっとある図と部分部分で聞き取れる単語でフル推測の時間。

herokuが、自分たちのアプリ開発以外の部分(インフラ、デプロイなど)を全部面倒見てくれるってのだけなんとなくわかった。
デモは、gitでherokuのリポジトリにpushするだけでheroku上でアプリが動くデモだった。
gitのpush時にhookして、ごにょごにょしてる感じ。

configがAPIでできるようなことがちらっと聞こえた気がするけど、AWSみたいな感じなのかな。

正直、herokuうんぬんよりも自分のリスニング力の低さに絶望した。
世界に通じるエンジニアになるためにも英語は避けれないなと実感。


・【17-B-7】ソーシャルコーディングの世界
まとまりのないようなスライドだったけど、それでもどこかまとまってるような良くわからない感じ。
でも、githubでのソーシャルコーディングの楽しさやすごさはすごく伝わってきて楽しく聞けた。

ソーシャルコーディングを活用できるとすごく世界が広がるんだろうなぁ。
でもコードを書くのもソーシャルだと、コミュニケーション力が低い人がますます淘汰されるのか。

企業が求めるコミュニケーション力というものとは別だと思うけど、仕事をするのにコミュニケーション力ってのはやっぱり必要なんだなと実感。


2日間参加して、自分の進んできた道や足りないところなどを見つめなおす機会になりました。
こういったところで刺激をもらったり考えたりするのってやっぱ大事。

デブサミ10周年おめでとうございます、そしてありがとうございました。

2012年2月17日金曜日

デブサミ 2012 1日目

デブサミ 2012 1日目に行ってきました。

内容というよりは、考えを自分用のメモとしてとくにまとまりもなく書き出した。
書き出すことによって聞いていただけでは出なかった考え方ができるかもしれない。

大まかな内容・流れはまとめリンクからtogetterを見ればいいし、資料も大半が公開されると思う。
(有志のみなさんの素早い配慮がすばらしいです、感謝)


結論は、やっぱり行ってよかった。

<ref>
サイト
まとめリンク
発表資料(slideshare)
# まだ当日なのであがってないけど、そのうちちらほらアップされると思われる。

<自分が聞いたセッション>
以下のような人がみるといいじゃないかなと思う。

・若手~中堅まで幅広く
 ・【16-A-7】あの人の自分戦略を聞きたい!

・チームリーダ以上向け
 ・【16-B-1】極上のSI戦略
 ・【16-B-3】教科書と現場のあいだ

・インフラ向け
 ・【16-A-2】大ヒットソーシャルアプリ「ドラゴンコレクション」の裏側

・UX(ユーザーエクスペリエンス)
 ・【16-A-4】Effective Smartphone UX at GREE
 ・【16-E-5】デザインの最前線
 ・【16-A-6】いまどきのi18nのはなし
 # i18nはここに入れていいか微妙だけど

<セッションについて>
セッション全体的な印象としては、(スポンサーの関係もあるが)GREEさんが多い。
=いわゆるソーシャル系・スマートフォン開発物が多い。

クラウドは(エンジニアとしてはとっくに当たり前になっているので)バズワードを抜けたのか、クラウドクラウドしてるものは少ない。
後はWeb寄り(HTML5やJavascript)、スピーカーの経験談や考え方などのセッションなどなど。


<感想>
・全体
今回の僕の方針としては、あまり(エントリーレベルものの)技術紹介的なものは避けて聞くようにした。
スピーカーの考え方や、いままでやってきたことなどを聞いて、自分のなかでも考えたかった。
他人と同じ仕事のスタイルをするという意味ではないけど、登壇されるほどの方々の話は拝聴させていただくとやっぱり参考になる部分が多々あったり、この視点は足りなかったと思ったり、自分も同じ考えで方向性などの再確認ができたりするので刺激になる。

・SI寄りの話
・【16-B-1】極上のSI戦略
SI寄りの話が2セッション(これと16-B-3)ほどあったけど、どちらもSIerはおもしろい、やりがいがあるという感覚のよう。

自分の思いとしては、ここ数年は、SIer->Web系への転職がさかんだったり、SIerが落ち目(斜陽産業)とdisられることはあるけど、Web系とSIerは使ってる技術・ソフトウェアなどは似てる部分は多々あるものの、もともとの目指してるものが違うのだから別にdisらなくてもなぁという感覚。

Web系の方々の運用ノウハウとかみてるとやっぱすごいので、素直に知識を吸収すればいいと思ってる。敵じゃない。
技術的には確かにWeb系の方が面白い(試せる可能性としては高そう)という印象。

一口にSIといってもいろいろあるので全体論をしても建設的な結論がでないのでもったいない。
自分の取り巻く範囲でどう活用できるかを考えていきたい。

今までのような受託が少なくなるというのも同意だけれども、業務系でも今までクローズドな部分だったのが、インターネット寄りのサービスと組み合わせたりまだまだアイデアはあるんだと思う。(16-A-7でも少し話が出ていた)
ホントにパッケージソフトウェアだけで済んじゃうところもあるし、もっともっと泥臭いところもある。
そういったところがパッケージソフトだけで済むとは到底思えないし、そこをSIというか一緒にデザインしていくのはきっと楽しい。


自分が技術やコンシューマーユーザと接していきたいか、SIerとして社会や企業に接して行きたいかというので決めればいいのかなと思う。
(給料的なものは別として)


大手になればなるほど、(本来やる必要のない)根回しがいたり、様々なしがらみがあったりしてそれはそれで面倒だけれども、企業のお客さんと直接やりとりして業務をデザインできるポジションというのはなかなかない。
そこそこ大きな企業にしてそういうところにタッチできるチャンスがある人は当たりを引いてると思う。なかなかまわってくるわけじゃない。


SI寄りのセッションでもたぶん元請を念頭に置いた話をしていると思われるので、元請でない場合はやらないほうがいいと思う。元請でないとSIのやりがいがある部分などは少ない。

SIという単語ではあるけど話をしているのは人月で大量に作業している1要員の話でなくでもっと案件全体を担当してるような人の話だと思う。
なのでエクセルと向き合うのが仕事です、みたいな立場の人ではピンと来ない部分もあったりするのかなと。(なので少数精鋭がいいんだろうけども)

話を聞いてみると、なんでもできるスーパーマンみたいな人材ばっかりな印象があるけど実際はどうなんだろう。
全部内製というわけでもなく、パートナーの話とかもでてきてるから、コアの作業以外は外に出してるんだろうと思う。

技術も顧客折衝も営業もできたらそれは確かに年収1000万オーバしてもおかしくはない。
2~3分野に得意な人をうまくオーバーラップ、クロスするように組み合わせてチームにしてやっているんなら納得。


生産性のところでLOCが出てきたのはどうしようかと思った。(自動生成系なら必然的に増えそうだからなんともいえない)


全体としてSIの中で目指しているものは自分と似ている部分が結構あるなと思った。(似ているというのもおこがましいが)
講演なので、うまくくるんでる部分もあるんだろうけど、実際の話をもう少し聞いてみたい。


・【16-B-3】教科書と現場のあいだ
こういったところで講演される方でも、仕事のほうはトラディショナル(昔ながらの開発)な割合が多いみたい。
トランザクションスクリプト(手続き的)、オフショア活用など。

スクラムやDDDとかはプライベートのほうで学ぶことが多いらしい。

アジャイルをやんわりとdisってた印象。
たしかに、プランニングポーカーとかいろんな道具を使ってレクリエーションっぽいやり方でチームと話そうと思っても、
(自分もでやる場合もそうかもしれないが)勉強会とかにくるような意欲のない人たちに受け入れられるのは難しい。

自分でも社内向けに勉強会のメモや内容を展開してもリプライはなかなかないという経験は結構ある。
ただ他のセッションとかの話をいろいろ聞いていると、それはリーチしている人が少ない(アウトプットを広める努力を僕がしていない)という問題もありそう。


少し印象的な話としては、スクラムマスターの研修かなにかで、
朝会をしているが、深刻な問題として、各自が自分のタスクをやっているだけなので作業状況を共有する意味がない、という意見が。

これは自分も少し思い当たることがある。(というかチームには属してるんだけれども、いろんなところに借り出される珍しいポジションなので)

本来はその状態はよくないので作業をひとつのキューににれてチームで取り組む。というのがスクラムの考え方の一つとしてあるみたい。
これを聞いて素直にいいなぁと思ってスクラムをちょっと勉強したくなった。
そのメンバーが業務上、私事上でなにがあるかわからないのでリスクをヘッジすると言う意味でも。


原則(プリンシプル)、実践(プラクティス)という言葉があったけど、スクラムの重要な考え方っぽい。
アジャイルとかなんやらとかいろいろ手法や方法論があるけども、型通りにやる背後には、原則(プリンシプル)がある。それを理解して実践(プラクティス)することに意味がある。

原則をを理解すれば実践に幅がうまれる。そうすればコンテキストに載せられる。
コンテキストにのせれば組織の中で会話するための言葉が手に入る。

たぶんリーダとかマネジメントをしないといけない人は、いかに組織・チームが共有できるコンテキストを正しく構築できるかが鍵になるんだろうと思う。
共有できれば余計なバッファも減るし、誤った方向に進まないようにもできる。

講演自体はすごく面白く聞けたけど、ちょっと横文字が多すぎるので、スクラムとかアジャイルとかの本を読み漁ってない自分のような人にはコンテキストを間違って捉えられてしまうかなと思ったり。
(でもスクラムはホントに知りたいなと思った)


・UX・デザインの話
・【16-A-4】Effective Smartphone UX at GREE
・【16-E-5】デザインの最前線
どちらもデザインを作り上げていく際の考え方として考えさせながら聞けた。

GREEさんの方では、スマートフォンについての話だったけど、スワイプの指の使い方一つ一つにもちゃんと考えてたり、
ユーザが何か操作したときいかにアプリがストレスを感じさせることなく動くかというところが考えられている。

また、スマートフォンの利用シーンをきちんと考えていて、例えば歩きながらだと誤操作したりすることも考えてたり、
ユーザが(アプリとして)こういう挙動をしてほしいというものを今はまだできてない部分も多々ある上でちゃんと研究されているようでさすがだなと。


デザインの最前線では、ソフトウェアだけなくハードウェアも深く関わる分野でも関わったりすることがあるそう。
プロトタイプの話が出てきていて、抽象的なものから具体的におとしていくのは今の複雑さものごとには難しいのではないか。といような表現にはすっと頭の中に入った。

頭の中の創造や、ラフスケッチでの話を進めることもできるけど、みんながみんな想像力たくましいわけではない。
百聞は一見に如かずということわざがあるように、プロトタイプのような具体化にして、抽象と具体を時には行ったりきたりしてよりよいものができていくんだろうなと。

またプロトタイプを作るだけではダメで、ユーザにそれをどうやって理解してもらうかのストーリーを作るのも重要。
ただモノをつくるだけではなく、アウトプットをいかに相手に伝えられるかというのは大事。


・【16-A-7】あの人の自分戦略を聞きたい!
いろんな人が自分語りをするというとても楽しく聞けたセッション。
それ話していいの?みたいなネタもあったりする。

登壇された方々には及ばない部分も多々あるとは思うけど、活躍されている方々と考え方が似ている部分が多かったりすると自信にもなる。

全員が立場もやってることも大きく違うので、自分自身に置き換えたときにそのままマッチするかといえばそうではないけども、端々で考えさせられながら聞けた。

また、それぞれ別の人が話してるのに登壇者全員に以下のような共通したものが根底にあるような気がした。

 ・セルフブランディング(自分が得意な部分を以下に価値として相手に伝えるか)
 ・楽しむ
 ・学び続ける姿勢
 ・アウトプットをする+アウトプットを広げる
 ・自重しない
 ・自分からアクションする

もちろん細部はみんな違うんだろうけど、ベースの姿勢は共通してるんだと思った。


考え方が近いなと感じたのは、ソニックガーデンの倉貫さんで、会社にも提案していくっていうのは似ているなと思った。
自分は会社の中での立ち位置は結構レアな感じでいろんなことにタッチできる機会が増えてきている。

でもそれは待ってたわけじゃなくて、アピール(了承が得れるように説得したり、結果もそれなりに残せたり)し続けているから、そういった機会が増えている。
たぶん遠回りもたくさんしているんだろうけど、そういった周りがやってないことについては不足してる部分もありながらでもチャレンジできてるんだと思う。


明日も楽しみです。