SyntaxHighlighter

2012年4月9日月曜日

JavaOne Tokyo 2012 1日目

JavaOne Tokyo 2012に参加してきました。
7年ぶりとのことらしいですが、自分は7年前は社会人なりたてくらいだったので存在をあまり知りませんでした。

大きめのカンファレンスはいくつか参加したことありますが、ここまでJava + 技術ネタのセッションばかりのものは初めてで非常に楽しめました。

参加人数の1000人オーバーということで、普段回りに少ない(あれ?)Javaのエンジニアの方々がたくさんいたり、Twitterでつぶやいてると、同じ会場で聴講している方がコメントくれたりして楽しんで聞けました。

自分が1日目に参加したものは以下の通りです。

  • [JS1-02] #jt12_s102 Java EE Web Container in the Cloud -What's New in Servlet 3.1
  • [JS1-11] #jt12_s111 The Heads and Tails of Project Coin
  • [JS1-21] #jt12_s121 Pragmatic Cloud and PaaS with Java EE 7 (and GlassFish)
  • [JS1-31] #jt12_s131 Project Lambda: To Multicore and Beyond
  • [JS1-42] #jt12_s142 JAX-RS 2.0: What's in JSR 339?
  • [JS1-51] #jt12_s151 HotRockit: What to Expect from Oracle's Converged JVM

[JS1-02] #jt12_s102 Java EE Web Container in the Cloud -What's New in Servlet 3.1


Servlet3.1まわりの話。
一通り知ってるつもりでしたが、web-fragment.xmlは知りませんでした。
web-fragment.xmlを使えば、web.xmlの一部を定義しておいて、jarに同梱できるようです。
フレームワークなどを作っている場合は、servletやfilterが必要になることが多いので、フレームワークで利用するfilterを定義しておいて、jarに同梱しておけばすぐに使えるという感じ、これは便利そう。

後で調べてみたところ、複数のweb-fragment.xmlがあり、かつfilterが適用される順番などを気にする必要がある場合は、web.xmlに、<absolute-ordering>タグを記載すれば明示的に順番を指定できるよう。


少しだけ、WebSocket対応というキーワードがありましたが、詳細なし。


Java EE7の話。
EE7ではクラウド対応というキーワードしか知らなかったのですが、かなりいろいろなものが入りそう。
アプリケーションレイヤーとしては、multi-tenancy対応が気になりました。
アプリケーションで複数の顧客をサポートするような場合の対応です。(Salesforceのように)

JPAレベルでもいろいろサポートするようで、@Multitenantのようなアノテーションでマルチテナントを明示化したりするようです。

テナントIDといった顧客を識別するIDをwhereに自動的に組み込み、データをうまいこと扱うような感じです。

テナントIDの引き渡し方といったことなどはまだまだ仕様策定中らしく詳細はまだ不明。

とはいえ、最近は案件としても、リソースの有効活用という観点からもマルチテナントなアプリケーションを求めれられることがあるので、こういった機能があると確かに便利だなと思います。

また、バーチャルサーバというテナントごとに独立したイメージのサーバを立てることができるようになるみたいでこちらもおもしろそう。


[JS1-11] #jt12_s111 The Heads and Tails of Project Coin


Coinの話。
CoinはJava7から入っている小さい変更です。
小さいといっても、Javaの世界において影響度は小さくなく、そういった変更に対する影響の話やコンパイラでどう解釈されるかなどの話があって、Coinの仕様自体の話よりもそちらの話がおもしろかった。

Coinは6つのフィーチャーだけど、その小さなことが他の機能に影響しており、全体の1/3程度に影響がしているらしく、樹形図のようなものを見せてもらいました。それらに対してどう影響を考慮していくかといった、開発プロセスの考え方の話がおもしろい、これはスライドあげてほしいなぁ。

Coin自体については一度サンプルコードを書いてみたことがあったのでおおむね知ってる話でした。

ちなみにサンプルコードはgithub上に上げています。



[JS1-21] #jt12_s121 Pragmatic Cloud and PaaS with Java EE 7 (and GlassFish)


1つめのセッションに続いて、Cloud関連の話。
このセッションでは特にPaaS関連が中心でした。

PaaSではMulti-Services, Elasticity, Isolationを意識する必要があるよう。

Multi-Serviceは、
Elasticityは、リソースの増減を柔軟にすること、
Isolationは、独立性を確保すること、マルチテナントになった場合でも他のテナント(顧客)のものは見えないようにしないといけない。

IMS(IaaS Management Service)と呼ばれるアーキテクチャで、PaaSのリソースの上げ下げをコマンドラインインタフェースやAPIでできるようにするという感じのスライドがあったけど、あまりよくわからなかったです。

IMSは、ユーザには、あくまでレイヤーしか見せないようにラップして、実際のサーバをelasticに増減するのはPluginで頑張る感じなのかなという印象を受けましたが、理解があってるかはいまいち不明。

AWS Pluginとか、Azure PluginとかIaaSにサービスに応じたPluginが出てきたりするのでしょうか。

なんにせよ、クラウドのポータビリティを意識しているんだなところはいい印象です。
ただ、SpringSourceのクラウド間のポータビリティへの取り組みである、Cloud Foundryとかも少なくとも日本ではあまり聞かないのでここらへん、うまく仕組みを作っただけでは普及しないのではないかと思っています。

たぶん、クラウドベンダーと如何に連携ととって推し進めれれるかがキーポイントとなりそう。


デモでは、Glassfish4によるelasticなサーバの上げ下げのデモがありました。
サーバにメモリ負荷をかけると自動的に別のサーバが起動してAutoScaleするデモでした。

AutoScaleするトリガーはいくつか選べるようで、今回はメモリが一定値以上なら自動的にスケールする設定のよう。

デモでは、全部同じマシン上で別ポートとしてサーバをあげていましたが、実際には別の仮想サーバであげたりすると思うので、そのあたりの連携とかどうなんだろう。

ノードマネージャ的な機能が入るんでしょうけど、どうAWSとかと連携していくのかまだイメージがわかない。


[JS1-31] #jt12_s131 Project Lambda: To Multicore and Beyond


Lambdaの話。
セッション名を読み上げる司会の方がランバダとかいってちょっと吹いた。(まぁそう読めちゃうやんね。。)

Lambdaは、構文がかなり大幅に書き換わるからか、まだまだ変わる可能性があることが強調されていました。

例えばソートするときには、以下のようにかけるみたい。
「people.sort(comparing(Person::getLastName));」
今までだと、無名クラスでComparatorを自前で書いてたりしたけど、かなりすっきりする印象。

セッション後の周りで、「これウチの人間はたぶん使えない」とかいう声も聞こえてきましたが、個人的にはすっきりするのでうれしい。

新しくJavaやる人にとっても最初からこういう構文だということで入ってくればよりすっきりわかりやすいのではないかなと。

これは早く欲しいフィーチャーです。


Interfaceのdefault methodの話。

インターフェースに直接、デフォルトの実装を定義できるようになるらしい。
スライドの例では、デフォルトでUnsupportedOperationExceptionをスローするとか。

2つのインタフェースに同名のデフォルトメソッドが実装されていたりしても、どちらを利用するか明示できるみたい。
implements Hoge, Fooとして、両方ともに、getValue()みたいなデフォルトメソッドがあってどちらを使うかというようなときなど。

この機能はインタフェースデザインをうまくできないとハマる原因となりそうなので、ちょっと注意したいところ。


[JS1-42] #jt12_s142 JAX-RS 2.0: What's in JSR 339?


JAX-RS2.0の話。
JAX-RSは全然使ったことないけど、アノテーションスタイルでかなりすっきりかけるようで好印象。

が、Spring MVC使ってるとちょっとしたJSONやXMLは普通に@ResponseBodyで返せるので、Spring使ってるとあまり出番はないかなと思った。

ただし、JAX-RS2.0ではいろいろ機能を拡充していくみたいで、Bean Validation対応や、独自Interceptor、PreMatchRequestFilter、RequestFilter、ResponseFilterといった拡張ポイントがいろいろ用意されているようなので、このあたりの仕様をもうちょっとウォッチしてみたいところ。

なんかSpring使ってると、だいたいそれあるよ的な感じになってしまうのですが、RESTスタイルのJava標準としてキレイに整備されていくと、Spring側にもフィードバックされそうでいいなぁという感じです。


[JS1-51] #jt12_s151 HotRockit: What to Expect from Oracle's Converged JVM


JVMの話。
会場アンケートで、どのJVM使ってる?という質問で

IBM J9 ->1人
JRocket->そこそこ
HotSpot->多い

という結果に。
自分もIBM Java6は使ったことがあるのですが、J9=Java7のことかと思って手をあげませんでした。(ゴメンなさい、唯一あげた一人の方。。。)

セッションの中心は、JRockit Flight Recorder(今後は、Java Flight Recorderに名前が変わるみたい)でした。
ボトルネックや、メモリリークの検知デモがあったりいくつかのデモがあって非常にわかりやすかったです。

WebLogicな案件でもあまり使ったことなかったけど、かなり興味わきました。
あまりクリティカルなメモリリークにぶち当たったことがないので使いこなせていませんが、WebLogic案件で試してみよう。


スペシャルセッション

LTラッシュ。
Dukeの顔を模したおにぎり弁当+飲み物(ビール、ノンアルコール)が配布されてうきうき。

大体爆笑していたので、全然メモってません(笑
ドラ娘さんのやりとりや、ろくろやバルスなど楽しませていただきました。


という感じで1日目終わりです。

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